2016年1月27日水曜日

「多分、仲間なんでしょうね、彼らの。子ども大好きですもん」 北星学園余市高等学校 みなと下宿管理人 インタビュー記事

今日はありがとうございます。寮はいつから始めたのですか?

まりちゃん 17年ぐらい前にこの寮を始めました。その前は、他の下宿さんに10年ぐらい勤めていました。今は11人受け入れています。男子寮と女子寮を両方やっていて、11人中女子は2名受け入れています。

高校生たちと関わって大変なことはありますか?

まりちゃん 大変って言えば、毎日大変かなぁ。特別に何かあるわけじゃないんですけどね。自分たちの時間がとれないっていうか・・・。朝4時半に起きて、深夜1時に寝てというような生活がずっと。お風呂はいるのも、寝るのも昼間ですね。生徒が学校に行っている間。大変だけど、でも、育てたいという思いがあるので、やっています。「卒業させなきゃ」という想いが強いですね。途中で辞めさせたくないですもん。




そうなんですね、大切にしていることとかありますか?

ここにきた経緯を聞くと、大変な経験しているなぁ、と感じます。ですから、まずは、普通の生活をおくってもらうようにしています。時間をきちっと守ってみんなで食事をしたりとか、そういうことからですね。時間に縛られての食事って面倒臭いように思うかもしれませんが、結果的にみんな集まって、ワイワイガヤガヤ食べているので、仲良くできるようになっています。
私は、ここに必ずいますから、一緒に遊ぶのはもちろん、相談に乗っていたりとかしています。家族とおんなじ感覚ですね。それぐらいしか気をつけていないと思うなぁ。LINEを使いながら、日常的なやりとりもしています。
子ども達同士が仲良く過ごしているっていうのが、下宿を長く続けていく上で大切だと思うんです。下宿を始めた最初の生徒が面倒見がよくって、それが代々引き継がれていっている。そうなると、自ずと先輩とか後輩とかの関係にも影響していきますよね。うちは先輩が後輩の面倒を見るという習慣があります。先輩が後輩にすごく優しい、つながりがずっとつながっていっている、それがすごくよい感じになっています。

あとは自分の素でいくしかないかな、と思っています(笑)。自分の持っているもので勝負していますね。要するにおばあちゃん、お母さん役だと思っている。立派なことを言えることはしていないけど、ただ、子どもたちがなついてくれて離れないでくれているのは、それが原点になっているのかなと思っていますけどね(笑)。



そうなんですね、本当にそういう軸って大切ですね。嬉しいことってどんなことがありますか?

まりちゃん 卒業した子どもたちがずっとつながっていてくれることですかね。昨日も卒業生が電話をくれて心配してくれてましたけど、そのつながりが嬉しい。17年前の親御さんたちともつながっていますし。



つながりを大切にするっていう価値観がでてきたのはなぜなんですか?

まりちゃん 大久保っていう最初の生徒がその価値観を教えてくれました。そこから、先輩が後輩に優しく接して面倒見をよくしていくみたいなことが大切にされています。先輩の力ってすごいなと思いますね。そうした生徒同士の関係に助けられて、管理人ができているような気がしますね。

まりちゃんのキャラクターはどんな人なんでしょう?

まりちゃん みんなが「まりばあ」と呼んでくるから、「まりばあ」ですね。客観的にはみれないですが、こどもたちから「天然」って言われます。しっかりしているように見られるのですが、天然みたいですね、「いいじゃんこのくらい」とか思ったり、いろんなことがあっても次の日には忘れている、図太いキャラなんだと思います(笑)。子どもたちを叱ったりした次の日でも、すぐに気持ちを変えて子どもたちに接しています。

生徒の中に入っていって遊ぶのは、私自身が楽しいから。多分、仲間なんでしょうね、彼らの。子ども大好きですもん、だからここにいるんだろうなと思います。決まりを守らないときは、管理人の立場として、厳しく接するときもありますけど。

なるほど、本当に子どもたちのことが好きなんですね。あと、最後の質問なんですが、北星余市を一言で表すとなんでしょう?

まりちゃん 子どもの居場所、すばらしい学校だと思います。私たちも大好きな学校です。先日、ようやく余市の人たちが北星余市の良さとかもわかってきてくれたのかな?って思える出来事もありました。学校の一生懸命さ、子どもたちの仲が良いこと、それが一番かな。




ありがとうございます!
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