ところで、バイオ技術者認定試験って何?と思いますよね。本人に電話で聞いてみても、「自分の今の知識を確認したかったから受けただけ。何かに役立つとかは・・・」と言葉を濁していました。わからないから聞いたけど、余計に訳わからなくなった。とはいえ、なんだかすごい人たちが受けて、合格率も5割程度。その中の上位10位に入るんだからすごいですよね。そこで、本人よりコメントをもらいましたので、ここで紹介します。
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バイオ技術者認定試験は、日本バイオ技術者教育学会により認定される民間資格である。生物化学実験に関する基本的な知識のほか、遺伝子工学、微生物工学、植物バイオ工学などの広範囲にわたる基礎知識や安全管理法についての知識を問うものである。
国家資格である「技術士」とは異なり、こちらはバイオテクノロジーに関する課程の専門学校生や大学学部生を対象に筆記試験のみでバイオテクノロジーに関する知識を試す。そのため、この資格をもって就職に直結するというよりは、あくまで学校で学ぶ内容に対する理解をはかる一つの目安としての位置づけになる。
自分は大学2年次終了時に中級資格を得、この度3年次で上級資格を得た。
自分の在籍する生物工学科ではバイオ技術者認定試験の特別対策科目が開講されており、在学中に取得可能な資格としてバイオ技術者認定試験の受験が強く勧められていた。しかし正直なところ、はじめはこの資格を得ることにそこまでの意味があるとは思っておらず、授業内容の延長としての腕試し程度にしか思っていなかった。しかしいざ勉強をはじめてみると、学校の授業で得た知識がバイオテクノロジーの分野のほんの一部でしかないことに気付かされた。対策授業を受けるために土曜日も学校に通い、加えて週四日の実験と通常授業。次々と迫るレポートの提出期限に追われながら認定試験の勉強も進めた。特に今回の上級試験は例年通りの2月でなく、年明け前の実施となったため、大学入学以来最高の忙しさを経験することになった。
試験を終えて今思うことは、やはり試験の合否そのものよりその過程にこそ価値があるということだ。それは自分が高校時代に見つけた答えで、「全力を出し切った」ときに何かを得られるということ。忙しい中で試験勉強にも取り組んだことで以前よりも時間を上手く使えるようになった気もするし、授業内容に対する理解も格段に深まった。評価はあくまでその結果として、後からついてきたに過ぎない。
資格試験に取り組んだこの2年間は、自分にとって得られた資格以上の価値があったように思う。
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弦巻くんは、在学中は放送局に所属し、いろんな行事での活躍だけでなく、日常もいろんな友達との関わりの中で個性を発揮していました。まじめな面だけでなく、行事やHR活動できちんと責任を果たし、信頼されていました。
今回のこの資格を取るに当たり、結果だけを追いかけていたのではなく、経過・過程をきちんと後の自分に生かせるような考え方ができていたことは、放送局顧問として、彼のクラスの副担だったこと、また、いろんな場面で関わってきた教師として、非常にうれしい考え方でした。とはいえ、やはり受かるとうれしいはずで、「おめでとうコール」をしたときの彼は、本当にうれしそうでした。
さて、次などんな資格に挑戦するのでしょうか。
楽しんで、しっかり向き合って、いろんなものに挑戦してくださいね!
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